日本語の言葉が、そのまま海外で使われることがあります。
でも、意味まで同じとは限りません。
日本人が聞くと、「ん? 私たちが使っている意味とちょっと違う!」と思う言葉もあります。
今回は、SAKE、ANIME、HIBACHI、ZENの4つを見てみましょう。
🌱 Beginner|はじめての日本語
今日の漢字
酒 / 海外 / 意味 / 言葉 / 日常 / 集中
本文
日本語の言葉が、海外でも使われることがあります。
でも、日本と海外では、意味が少し違うこともあります。
どちらかが間違い、ということではありません。
言葉は、別の国や言語で使われると、意味が変わることがあります。
今回は、4つ見てみましょう。
① 酒|SAKE
日本語の「酒」は、アルコール飲料を広く表す言葉です。
「今日は酒が飲みたい!」と言っても、日本酒とは限りません。
ビールかもしれません。ワインかもしれません。
海外でいう sake を飲みたいとき、日本ではふつう「日本酒」と言います。
でも英語の sake は、基本的に日本酒を指します。
② アニメ|ANIME
日本語の「アニメ」は、「アニメーション」を短くした言葉です。
日本の作品だけではありません。
たとえば「ドラえもん」のような子ども向け作品も、海外で cartoon と呼ばれるような作品も、日本では「アニメ」です。
でも英語の anime は、主に日本のアニメーションを指します。
実は「アニメ」は、英語の animation から生まれた言葉です。
そして、その「アニメ」が anime として英語に戻りました。
③ 火鉢|HIBACHI
日本の「火鉢」は、炭を入れる道具です。
昔は、暖かくするためや、お湯を沸かすためなどに使われました。
今の生活では、あまり使いません。
でも特にアメリカでは、hibachi が、鉄板の前で料理するスタイルを指すことがあります。
日本では、そのような料理スタイルを「鉄板焼き」と呼びます。
④ 禅|ZEN
日本語の「禅」は、禅宗や仏教の修行などに関係する言葉です。
「座禅」という言葉で見ることもあります。
でも、「禅」という言葉を日常会話で使うことはほぼありません。
「落ち着いて」「集中して」という意味で「禅」と言うこともありません。
でも英語では、落ち着いている、集中している、心が静かな状態を Zen と表すことがあります。
スポーツなどでも使われます。
言葉は変わっていく
海外に行った言葉は、意味が狭くなったり、広くなったりします。
新しい使い方が生まれることもあります。
「間違い」ではなく、言葉が旅をして変わったと考えると面白いですね。
💡 日本人からひとこと
私は、英語で Zen を見たとき、最初は「なんで禅?」と思いました。
日本語では、「禅」は普段の会話でほぼ使わない言葉です。
だから、スポーツでも Zen を使うと知って、びっくりしました。
同じ言葉でも、英語ではこんな使い方があるんですね。
Mini Quiz ①
英語の sake は、基本的に何を指しますか?
A. アルコール飲料すべて
B. 日本酒
C. ビール
答えを見る 👀
B. 日本酒
Mini Quiz ②
日本語の「禅」は、どんな言葉ですか?
A. 「落ち着いて」という意味でよく使う言葉
B. スポーツの応援でよく使う言葉
C. 禅宗や修行などに関係する言葉
答えを見る 👀
C. 禅宗や修行などに関係する言葉
今日の日本語
〜とは限りません
「いつもそうだ」「必ずそうだ」という意味ではありません。
例:
「酒が飲みたい」と言っても、日本酒が飲みたいとは限りません。
English: It does not necessarily mean …
🌱 Around JLPT N4|やさしい日本語
今日の漢字
酒 / 海外 / 意味 / 言葉 / 日常 / 集中
本文
日本語から海外に渡り、そのまま使われている言葉があります。
でも、日本語と海外では、意味や使い方が少し違うこともあります。
日本人が聞くと、「あれ? 日本ではそんなふうに使わないな」と感じることもあります。
でも、どちらかが間違っているわけではありません。
今回は、海外で少し意味が変わった日本語を4つ紹介します。
① 酒|SAKE
日本語の「酒」は、アルコール飲料を広く表す言葉です。
「今日は酒が飲みたい!」と言っても、日本酒が飲みたいとは限りません。ビールやワインかもしれません。
海外でいう sake を飲みたい場合、日本ではふつう「日本酒」と言います。
一方、英語の sake は、基本的に日本酒を指します。
日本語よりも、意味の範囲が狭くなっているんですね。
② アニメ|ANIME
日本語の「アニメ」は、「アニメーション」の短い形です。
日本では、日本の作品だけを指す言葉ではありません。
「ドラえもん」のような子ども向け作品も、海外では cartoon と呼ばれるような作品も、まとめて「アニメ」と呼びます。
一方、英語の anime は、主に日本のアニメーションを指します。
さらに面白いのは、この言葉の流れです。
英語の animation から日本語の「アニメ」が生まれ、その「アニメ」が anime として英語に戻りました。
③ 火鉢|HIBACHI
日本の「火鉢」は、灰の中に炭を入れる道具です。
昔は暖をとったり、お湯を沸かしたりするために使われました。
現在の日常生活では、あまり使われません。
ところが、特にアメリカでは hibachi が、鉄板の前で料理するスタイルを指すことがあります。
日本では、そのような料理は「鉄板焼き」と呼ばれます。
同じ言葉でも、かなり違うものを指すようになった例です。
④ 禅|ZEN
日本語の「禅」は、禅宗やその考え方、仏教の修行などに関係する言葉です。
「座禅」などで目にすることはありますが、「禅」という言葉そのものを日常会話で使うことはほぼありません。
日本語で「落ち着いて」「集中して」という意味で「禅」と言うこともありません。
しかし英語では意味が広がり、落ち着いている、集中している、心が静かな状態を Zen と表すことがあります。
スポーツの練習などでも使われます。
言葉は海外で変化する
海外に渡った言葉は、意味が狭くなったり、広がったり、新しい使い方が生まれたりします。
「使い方が間違っている」と考えるより、言葉が新しい言語の中で変化したと見ると面白いですね。
💡 日本人からひとこと
私は、日本語の「禅」と英語の Zen では、言葉から受けるイメージがかなり違うと感じます。
日本語で「禅」と聞くと、私はまず座禅や仏教を思い浮かべます。
だから、英語でスポーツの話に Zen が出てくると、今でも少し不思議です。
Mini Quiz ①
日本語で「酒が飲みたい」と言ったとき、どんな意味ですか?
A. 必ず日本酒が飲みたい
B. 何かアルコール飲料が飲みたい
C. 必ずビールが飲みたい
答えを見る 👀
B. 何かアルコール飲料が飲みたい
Mini Quiz ②
特にアメリカでは、hibachi が何を指すことがありますか?
A. 鉄板の前で料理するスタイル
B. 日本のお寺
C. アニメーション作品
答えを見る 👀
A. 鉄板の前で料理するスタイル
今日の日本語
〜とは限りません
「必ず〜だ」という意味ではないことを表します。
例:
「酒が飲みたい」と言っても、日本酒が飲みたいとは限りません。
English: not necessarily / it does not always mean …
🌿 Around JLPT N3|ステップアップ日本語
今日の漢字
酒 / 海外 / 意味 / 言葉 / 日常 / 集中
本文
日本語から海外に渡り、そのまま外国語の中で使われるようになった言葉があります。
ところが、元の日本語とまったく同じ意味で使われているとは限りません。
日本人が聞くと、「それ、日本では少し意味が違うんだけどな」と感じる言葉もあります。
でも、借りられた言葉の意味が別の言語の中で変化するのは、珍しいことではありません。
今回は、そんな日本語を4つ見てみましょう。
① 酒|SAKE
日本語の「酒」は、アルコール飲料全般を広く表す言葉です。
「酒が飲みたい」と言われても、日本酒を飲みたいという意味とは限りません。ビールやワインなども含まれます。
海外で sake と呼ばれている飲み物を指す場合、日本ではふつう「日本酒」と言います。
一方、英語の sake は、基本的に日本酒を指します。
海外に渡ったことで、元の日本語より意味の範囲が狭くなった例です。
② アニメ|ANIME
日本語の「アニメ」は、「アニメーション」を短くした言葉です。
日本では作品がどこの国で作られたかに関係なく、アニメーション作品を「アニメ」と呼びます。
「ドラえもん」のような子ども向け作品はもちろん、英語で cartoon と呼ばれるような海外作品も「アニメ」です。
しかし英語の anime は、主に日本のアニメーションを指します。
さらに、「アニメ」という言葉自体も少し変わった旅をしています。
英語の animation から日本語の「アニメ」が生まれ、それが anime として再び英語に入ったのです。
③ 火鉢|HIBACHI
日本の「火鉢」は、灰の中に炭を入れ、暖をとったり湯を沸かしたりするために使われてきた道具です。
現在では、日常生活で使う機会はあまりありません。
一方、特にアメリカでは hibachi が、シェフが鉄板の前で料理をするスタイルを指すことがあります。
日本でいう「鉄板焼き」に近い使われ方です。
本来の火鉢とは別のものなので、意味が大きく変化した例です。
④ 禅|ZEN
日本語の「禅」は、禅宗やその思想、修行などに関係する言葉です。
「座禅」という形で目にすることはありますが、「禅」という言葉自体が日常会話に登場することはほとんどありません。
もちろん、「落ち着いて」「集中して」という意味で「禅」と表現することもありません。
ところが英語では意味が広がり、落ち着きや集中、心が静かな状態を Zen と表現することがあります。
スポーツなど、宗教とは直接関係のない場面にも登場します。
言葉が国境を越えると
海外に渡った言葉は、元の意味より狭くなることもあれば、意味が広がることもあります。
また、HIBACHIのように、新しい文化の中で別のものを指すようになることもあります。
海外での使い方を「間違い」と考えるより、言葉が別の言語の中で新しい意味を持つようになったと考えると、言葉の変化が見えてきます。
💡 日本人からひとこと
私がこの4つの中で特に面白いと思ったのは Zen です。
日本語では「禅」という言葉自体を日常会話でほとんど使わないので、英語で「落ち着き」や「集中」を表す言葉として使われているのは意外でした。
同じ言葉でも、別の言語に入ると、こんなに身近な言葉になることがあるんですね。
Mini Quiz ①
英語の anime と日本語の「アニメ」の違いとして、本文に合っているものはどれですか?
A. 日本語の「アニメ」は日本の作品だけを指す
B. 英語の anime は主に日本のアニメーションを指す
C. 日本語では子ども向け作品をアニメとは呼ばない
答えを見る 👀
B. 英語の anime は主に日本のアニメーションを指す
Mini Quiz ②
本文によると、英語の Zen はどのように使われることがありますか?
A. 落ち着きや集中した状態を表す
B. 日本酒の種類を表す
C. 鉄板料理を表す
答えを見る 👀
A. 落ち着きや集中した状態を表す
今日の日本語
〜とは限りません
あることがいつも正しい、または必ずそうだとは言えないことを表します。
例:
「酒が飲みたい」と言われても、日本酒を飲みたいという意味とは限りません。
English: not necessarily / it does not necessarily mean …
🌳 Around JLPT N2|深く読む日本語
今日の漢字
酒 / 海外 / 意味 / 言葉 / 日常 / 集中
本文
日本語がそのまま外国語に取り入れられることは珍しくありません。
しかし、外国語の中に定着した言葉が、元の日本語と同じ意味を保ち続けるとは限りません。
意味の範囲が狭くなったり、逆に広がったり、元とは異なる場面で使われるようになったりすることもあります。
日本人にとっては少し違和感のある使い方でも、単純な「間違い」とは言えません。
今回は、海外に渡って使われ方が変化した日本語を4つ紹介します。
① 酒|SAKE
日本語の「酒」は、ビール、ワイン、日本酒などを含むアルコール飲料全般を表す言葉として日常的に使われます。
そのため、「酒が飲みたい」と言われても、それだけでは何を飲みたいのかは分かりません。
海外で sake と呼ばれている飲み物を指したい場合、日本では一般的に「日本酒」と言います。
一方、英語の sake は、基本的に日本酒を指す言葉として定着しています。
つまり、海外に渡ったことで、日本語よりも意味の範囲が限定されたわけです。
② アニメ|ANIME
日本語の「アニメ」は、「アニメーション」を省略した言葉です。
日本では、制作された国や対象年齢にかかわらず、アニメーション作品を広く「アニメ」と呼びます。
「ドラえもん」のような子ども向け作品も、英語圏で cartoon と呼ばれるような海外作品も、日本語では「アニメ」に含まれます。
一方、英語の anime は、主に日本のアニメーションを指す言葉として使われています。
さらに興味深いのは、その言葉の移動です。
英語の animation が日本語に入り「アニメ」となり、その後 anime という形で再び英語に取り入れられました。
③ 火鉢|HIBACHI
日本の「火鉢」は、灰を入れた容器の中で炭を燃やし、暖をとったり湯を沸かしたりするために使われてきた道具です。
現在では一般家庭で日常的に使われるものではありませんが、昔の生活道具として知られています。
ところが特にアメリカでは、hibachi が、シェフが客の前にある鉄板で料理をするスタイルを指すことがあります。
日本では一般に「鉄板焼き」と呼ばれるものです。
元の「火鉢」とは構造も使い方も異なる、意味が大きく変化した例です。
④ 禅|ZEN
日本語の「禅」は、禅宗や禅の思想、修行などに関係する言葉です。
「座禅」のような言葉で目にすることはあるものの、「禅」そのものを日常会話で使うことはほぼありません。
また、日本語では「落ち着いている」「集中している」といった日常的な状態を「禅」と表現することもありません。
一方、英語の Zen は宗教的な意味からさらに広がり、落ち着き、集中、心の静けさといった状態を表す言葉として使われることがあります。
そのため、仕事やスポーツなど、禅宗とは直接関係のない場面にも登場します。
日本語の「禅」とは、使われる場面がかなり違います。
言葉も旅をすると変わる
今回の4つの言葉を見るだけでも、言葉の変化の仕方はさまざまです。
SAKEやANIMEのように意味の範囲が狭くなる言葉もあれば、ZENのように新しい意味が広がる言葉もあります。
HIBACHIのように、別の文化の中で違うものを指すようになる場合もあります。
言葉が国境を越えると、その土地の文化や使われ方に合わせて少しずつ姿を変えていきます。
だからこそ、「正しい・間違い」だけではなく、その言葉がどう変化したのかを見るのも面白いところです。
💡 日本人からひとこと
英語の Zen の使われ方を知ったとき、私が面白いと感じたのは、意味だけでなく、言葉との距離感まで変わっていることでした。
日本語の「禅」は、私にとって日常的に使う言葉ではありません。
それが英語では、仕事やスポーツの場面にも自然に登場します。
海外に渡った言葉は、意味だけでなく「どんな場面で使う言葉なのか」まで変わることがあるんだな、と感じます。
Mini Quiz ①
日本語の「酒」と英語の sake の違いとして最も適切なものはどれですか?
A. 日本語の「酒」はアルコール飲料全般を指せるが、英語の sake は基本的に日本酒を指す
B. 日本語の「酒」も英語の sake も、日本酒だけを指す
C. 英語の sake はアルコール飲料全般を指す
答えを見る 👀
A. 日本語の「酒」はアルコール飲料全般を指せるが、英語の sake は基本的に日本酒を指す
Mini Quiz ②
HIBACHIについて、本文の説明に合っているものはどれですか?
A. 日本でも火鉢と鉄板焼きは同じ意味で使われる
B. 特にアメリカでは hibachi が鉄板焼きのような料理スタイルを指すことがある
C. 現代の日本では火鉢が一般家庭で毎日使われている
答えを見る 👀
B. 特にアメリカでは hibachi が鉄板焼きのような料理スタイルを指すことがある
今日の日本語
〜とは限りません
一般的にそう考えられやすいことについて、「必ずしもそうではない」と示す表現です。
例:
外国語に取り入れられた言葉が、元の日本語と同じ意味を保ち続けるとは限りません。
English: not necessarily / it is not always the case that …
